依然として横行しているパワハラ

パワハラは、個人の尊厳を大きく傷つける行為だ。セクハラやモラハラなど様々なタイプのハラスメント行為があるものの、仕事を行う上で被るリスクが高いのはパワハラだろう。主に職場の直属上司から受けるハラスメント行為であり、その悪影響によって休職や離職に追い込まれる若者は増加傾向にある。
パワハラを行う管理職のほとんどが、自らが行っている人権侵害の言動について無自覚だ。むしろ自分自身は、誠実に頼りない部下をコーチングしてやっている、という認識であることが多い。

日本企業でパワハラが横行して大きな要因は、端的に言えばパワハラを肯定する人物が企業の上層部に多いためだ。「若手社員は上司の罵詈雑言に耐えてこそ一人前だ」「愛社精神を試すため、あえて職場内で暴言によるコーチングや暴力的な指導をすべき」といった発想を持って企業経営をする人々が、依然として日本社会では多い。

元々日本には職場の上司や年配者の意見を尊重する風土があるが、これはあくまで直属の上司や経営者が的確な指導を部下に行えることが前提だ。むしろ企業によっては管理職を担う人物よりも、若手社員の方がコンプライアンス意識や仕事全般のパフォーマンスやスキルが高くなっているのが実情だ。
コンプライアンス意識の低い年配の上司が法令違反になる業務命令を言い渡したが部下に反発され、その腹いせにパワハラを日常的に繰り返すようになったという事例もある。このように本来管理職になってはいけない人材が部長職や課長職を担ってしまっているのが、日本企業のゆゆしき現状だ。

もし今このようなパワハラが横行している企業で働いているのなら、精神的に追い込まれないためにも早めに対処する必要がある。耐えることが正解では決してないので、仕事でのハラスメント行為から開放される方法を模索してみるべきだろう。