働くうえで切り離せないパワハラ問題

ひと昔前までは、指導として部下に強い言葉を発すること、あるいは机を強く叩くなどの物理的な行為は日常的に行われていた。そして、それらは指導するうえで大切なことと考えられていた。部下たちはそこで学び、そういった行為をされないようにするために自身の行いを改善していた。

しかし、今ではそういった行為は「パワハラ」とみなされ懲罰の対象となっている。
たしかに、明らかに強い言葉や暴力は問題ではあるが、現代社会においては間違ったことに対する指摘も人によっては「パワハラ」と捉えることもある。そのため、なかなか注意ができない上司がいることも事実だ。
パワハラだけに限らず、様々なハラスメント行為として訴えられないよう指導が徹底されていないのが現状だ。

問題なのは、どこまでが指導でどこからがハラスメントなのかが明確ではない点だ。同じ内容でも、受け取る側が嫌な思いをしたのであれば、それはハラスメント行為になってしまう。自分は言われて嫌な内容ではないから大丈夫だろうと発言した内容でも、相手にとって不快に思う内容であればそれはハラスメントなのだ。

相手との信頼関係があれば、ここまで言っても問題ないだろうという匙加減が分かるかもしれない。しかし、「間違ったことを言ってハラスメントだと思われたくない」という恐れからコミュニケーションが減ってしまっている現代において、相手のことを知ることも難しいのが現状だ。
そのため、現代社会で働くうえで切り離せないハラスメント問題、なかでもパワハラは、解決が難しい問題の一つと言えるだろう。